9月21日金曜日、外房こどもクリニック待合ロビーで「テレビ視聴時間と子どもへの影響」について
公開勉強会を開きました(講師:こどもの読書・読解教育研究NPO法人日本アニマシオン協会の黒木秀子理事長)。
お子様連れのお父様お母様、関連職種の皆様がたに多数ご参加をいただきました。有難うございます。
まず、日本小児科学会が2004年に出した提言「乳幼児のテレビ・ビデオ長時間視聴は危険です」の内容を紹介、確認しました。
・2歳以下のこどもにテレビ・ビデオを長時間見せない
・見たら消す、大人も一緒に見てこどもに話しかける
・授乳中や食事中はつけない
・こども部屋にテレビを置かない
テレビやビデオは従来、視力への影響が懸念されていましたが、この日本小児科学会の提言によって、
一方的に語りかけるテレビは乳幼児の言葉の発達に深刻な影響を及ぼすことが知られるようになりました。特に1日4時間以上視聴児に発達の遅れが顕著とのこと。
次に、乳幼児はどんなテレビ番組を実際に試聴しているのか、をNHKの昨年度の調査から見てみました。
更に、同調査によれば2011年に2歳~6歳までの幼児の、保育園幼稚園在園時間を除くテレビ視聴率の1日平均は2時間07分で、これは10年間の経年変化を見ると少しずつ減ってきています。
2歳以下のこどもの実際の視聴時間の調査結果は残念ながら紹介できませんでしたが、
赤ちゃんは非常に早い時期(生後1週間)からテレビに接し、自分から注視するようになるのは生後6カ月くらいであるとの、言語発達研究者による調査結果も紹介されました。
最後に、テレビをつけなくても家庭で親子で会話を楽しむために「絵本で遊ぶ」ことの提案があり、
実際に絵本『ピンクのれいぞうこ』(トム・イーガン作 前沢明枝訳 ひさかたチャイルド社)を用いて
ご参加の皆様と本を使った会話の体験をしました。
