小児科|千葉県いすみ市|外房こどもクリニック
こんなときどうしたらいいの?
マイコプラズマ肺炎Q&A
- どんな病気なの?
- 肺炎マイコプラズマという微生物によって引き起こされます。学童期から青年期に好発します。
他の肺炎と比較するとしつこい空咳であることが多いものです。
- うつるの?
- 咳やくしゃみなどを介してうつります。家族内などの濃厚接触があるとうつりやすくなります。
秋から冬に流行することが多いのですが、1年を通してみられます。潜伏期間は、1~3週間程度です。
- 風邪との違いは?
- 肺炎マイコプラズマによる感染症の症状は多彩ですが、その多くはまったく症状がでません(不顕性感染)。
乳幼児などでは風邪程度の症状で終わることも少なくありません。
肺炎を合併した場合などには、ぜいぜいしたり、呼吸困難を伴うこともあります。
風邪と同じように自然治癒する場合も少なくないのですが、肺炎を合併している場合などは、抗生物質による治療が必要となります。
- 一度罹(かか)ったら免疫はつくの?(また罹(かか)るの?)
- 免疫は持続しないため、繰り返し罹(かか)ることがあります。
- どうやって診断するの?
- 診察やレントゲンだけでは確定することはできません。
一般的には血液検査で、肺炎マイコプラズマに対する免疫(抗体)の獲得を確認するという間接的な方法によって診断します。
- 治療はどうするの?
- 主にマクロライド系という種類の抗生物質を服用します。喘息発作の合併(ぜいぜいするなど)があれば気管支拡張薬などを使用します。
- 予防法はあるの?
- ワクチンはありません。濃厚接触者に対して、治療と同様の抗生物質を服用すると予防できるとの報告もありますが、一般的にはこの方法は推奨されていません。
- いつから登校していいの?
- 学校において予防すべき感染症としては明記されていませんが、学校によっては「第三種のその他の感染症」として取り扱われる場合があります。
一般的には、発熱、咳などの症状が改善し、全身状態がよいものは登校可能です。
風邪症状程度の状態であれば、診断の確定や抗生物質による治療も必要ないと考えられます。
【ミレニアム 2011年第38号より転載】